高速道路の走行中にエンジン不調となりPAよりレッカーで引き上げて来ました!
個人売買で購入した車両を自走引取中に徐々に不調になっていき、最終的には走行困難になってしまったとの事です。
チョークを引きアクセルを開けながらセルを回すと片肺でエンジンは始動するもののスロットルを戻すと止まってしまいます。
まずはプラグを確認。
全気筒真っ黒です。
プラグ清掃でエンジンはかかるようになったもののアイドリングは不安定。
排気ガスを測定するとCO/HC共に異常に高いのでまだ本調子には程遠いですね。
オーナー様からキャブレターのメンテナンスを依頼されていますが、キャブレターを外す前にエンジンにも問題がないか確認のため圧縮も測定。
4気筒とも1350KPaで基準値よりだいぶ高めです。燃焼室にカーボンの蓄積がだいぶ有るのでしょう。
基準値よりも高いですがバラツキもないのでエンジン自体のコンディションは悪く無さそうです。
キャブレター内は多少ゴミが溜まっているもののそこまでの汚れはありません。
しかし、フロートガスケット類とフロートバルブはそこまで古くないので最近、キャブレターを開けているようです。
フロートガスケットは新しかったものの他のOリング類はカチカチでしたので下側の清掃だけしてあったようです…
総てのリンクをバラしてキャブレターは洗浄液に漬け込んで清掃します。
清掃したキャブレターは総ての穴がちゃんと通っている事を確認して組み付けていきます。
フロートレベルを確認すると全て基準値にない状態でした。
恐らく前回キャブレターをばらした誰かが不調をごまかすために適当にフロートレベルをいじってしまったのでしょう。
しっかりとレベルを合わせて組み付け、油面を確認。
キャブレターをばらした後はしっかり同調。
片肺状態で長距離走ってしまっているのでエンジンオイルにガソリンが混入している可能性が高いためオイルを交換し排気ガスを測定。
まだ、若干高いですがエンジンの圧縮が規定値にないためコレくらいでしょう。
現状でパイロットスクリュー等の調整を弄ってしまうとエンジンの圧縮が規定値に戻った時に大きくずれてしまう可能性があるので既定値に調整しておきます。
試乗もしてエンジンの調子をチェック。
エンジン絶好調です!
暫くはワコーズF-1等のカーボン除去効果の高い添加剤を使って燃焼室のカーボンを除去するようにしましょう!
個人売買等の車両は暫く動かしていない車両なんかも多いと思いますので乗られる前に一度全体的な点検をお勧めします!
カクタスガレージでは他店舗や個人売買で購入した車両の修理も受け入れていますのでお気軽にご相談ください!