CB250Tのエンジン不動車両の修理です。

こちらの車両は今までも何度かカクタスガレージでメンテナンスをさせて頂いていた車両なのですがエンジンがかからなくなってしまったとの事で修理預かりとなりました。

故障探求を始めてすぐにスパークプラグの火花が非常に弱いことが判明。

なぜ、火花が弱くなってしまったのか調べていきます。

 

ホンダから整備データを取り寄せて点火系をチェックして行ったところ、CDIの不良という原因にたどり着きました。

CB250TのCDIは当然メーカーでは廃盤となって居ますので新品の入手は絶望的です。

中古でも2万円前後の金額で取引されているものの、それも数十年が経過したパーツなのでいつま使用出来るのかの保証はありません。

元々付いていたCDIの修理も検討したのですが、非常に状態が悪く過去に修理の痕跡もあり断念。

今回はオーナー様とご相談の上代わりのCDIを製作する事となりました。

 

オシロスコープでピックアップコイルやエキサイターコイルの波形をチェックしながら作業をして行き無事火花が飛ぶのを確認。

青がピックアップコイルの波形で赤がスパークプラグの点火ノイズを測定しています。

CDI波形アイドリング

アイドリングでの波形はこういった感じでピックアップコイル波形の頂点と点火タイミングがほぼ一致しています。

CDI波形高回転

7000回転での測定結果はこういった感じになります。

ピックアップコイル波形の頂点よりも前でプラグに火花が飛び進角している事が確認できます。

 

タイミングライトを使用して点火タイミングを測定するとアイドリングでは点火タイミングマークでちゃんと点火しています。

高回転ではマニュアル記載通り進角してしている事が確認できましたので、CDIの製作は完了です。

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完成したCDIはケースに収納し防水、振動対策でシリコンを流し込んで密封し配線を束ねて完成です!

 

今回はCDI製作という特殊な形での修理となりましたが、当方で対応可能な範囲内でしたら様々な修理方法をご提案させて頂きますので、部品入手が困難な車種などの修理もご相談ください!